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異動の目的共有と信頼関係の重要性  #人事異動 #人事

人事異動を伝える際の目的の共有と信頼関係の重要性

こんにちは、今回は、人事異動を伝える際の目的の共有と信頼関係の重要性について書いてみたいと思います。人事異動は組織にとって大きな課題であり、社員のモチベーションやパフォーマンスに影響を与えるものです。そのため、人事異動を伝える際には、目的の共有と信頼関係を構築することが重要だということをお伝えしたいと思います。

人事異動を伝える際のポイント

人事異動

人事異動を伝える際には、新しい部署で新たな仕事にやりがいを持ってもらえるように伝えることが大切です。今までの仕事ぶりや新たな部署での役割など、予め伝えることが必要です。あらたな部署における仕事の目的を知った上で取り組むことと、知らずに取り組むことでは、モチベーションはもちろん、成果にも差が表れてくるでしょう。説明に納得して異動するかしないかで今後の会社や職場に対する信頼関係にも大きく影響します。

人事異動を伝える際には、以下の3つのポイントに注意してください。

  • 目的の共有: 新しい部署での仕事の目的や意義を明確に伝えることで、社員にやりがいや責任感を持たせることができます。また、組織のビジョンや戦略に沿った人事異動であることを示すことで、社員の納得感や理解度を高めることができます。
  • 信頼関係: 人事異動は社員にとって大きな変化となります。そのため、社員の不安や疑問に対して、丁寧に説明し、聞き入れることが重要です。また、異動後のフォローアップやサポートを約束することで、社員の安心感や信頼感を高めることができます。
  • フィードバック: 人事異動を伝えた後には、社員の反応や感想を聞くことが大切です。社員の意見や要望に対して、できるだけ応えることで、社員の満足度やモチベーションを高めることができます。また、社員のフィードバックを参考にして、人事異動のプロセスや方法を改善することで、組織の効率性や品質を向上させることができます。

人事異動ができる組織のメリット

人事異動ができる組織には、以下のようなメリットがあります。

  • 人事育成: 人事異動を通じて、社員は様々な部署や職務に携わることができます。これにより、社員は自分のスキルや知識を広げることができます。また、社員は異なる環境や人との関わり方を学ぶことができます。これらの経験は、社員の成長やキャリアにとって有益です。
  • 組織の活性化: 人事異動を通じて、組織に新しい風を吹き込むことができます。社員は新しい部署やチームで新しいアイデアや視点を持ち込むことができます。また、社員は異なる部署やチームとのコミュニケーションや協力を促進することができます。これらのことは、組織の活性化やイノベーションを促進することにつながります。
  • 組織の柔軟性: 人事異動を通じて、組織は変化に適応する能力を高めることができます。社員は異なる部署や職務に対応することができます。また、組織は組織の構造やスキルセットを適切に調整することができます。これらのことは、組織の柔軟性や競争力を高めることにつながります。

人事異動ができない組織のデメリット

人事異動ができない組織には、以下のようなデメリットがあります。

  • 社員の離職や体調不良につながるリスク: 人事異動が行われない組織では、社員のストレスや不満から離職や体調不良につながるおそれがあります。
  • 異動後の業務に支障をきたす恐れ: 人事異動が行われない場合、社員は同じ職務を長期間担当することになります。しかし、業務の変化や新しいスキルの習得がないため、業務に対するモチベーションが低下し、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。また、異動が必要になった場合、社員は新しい業務に対応できないかもしれません。
  • 組織の活性化が阻害される: 部署やチームのメンバーが長期間同じメンバーで構成されていると、新しいアイデアや視点が生まれにくくなります。組織の活性化やイノベーションを促進するためには、異動を通じて新しい人材を導入することが重要です。しかし、人事異動が行われない場合、組織は既存のやり方に固執し、変化に対応できないかもしれません。
  • 組織の柔軟性が低下する: 組織が変化に適応できるかどうかは、柔軟性にかかっています。人事異動を通じて、組織の構造やスキルセットを適切に調整し、変化に対応できる体制を整えることが求められます。しかし、人事異動が行われない場合、組織は固定化された構造やスキルセットに依存し、変化に対応できないかもしれません。

人事異動ができない組織の理由

人事異動ができない組織には、以下のような理由が考えられます。

  • 優秀な人材の存在: 一部の組織では、特定の部署に優秀な社員が集まっていることがあります。これらの社員は、その部署での業務を非常に効率的にこなし、組織にとって重要な存在となっています。そのため、人事異動が行われない場合もあります。しかし、これは他の部署にとって不公平であり、優秀な社員の成長にも制限をかけることになります。
  • 他部署への引き取り手がない: 人事異動を行う際には、異動先の部署に引き取り手が必要です。もし他の部署に空きがない場合、人事異動が実施できないことがあります。しかし、これは組織のバランスや効率を損なうことになります。また、社員の希望や適性に合わない部署に留まることになり、モチベーションやパフォーマンスに影響を与えることになります。
  • 組織の文化や伝統: 一部の組織は、長期間にわたって同じ部署で働くことを重視しています。伝統的な組織文化や価値観に基づいて、人事異動を控えることがあるかもしれません。しかし、これは組織の変化や成長に対応できないことを意味します。また、社員の多様性や個性を尊重しないことになります。
  • 人事異動のリスク: 人事異動は、社員にとって大きな変化となります。そのため、社員のストレスや不満を最小限に抑えるため、異動を避けることがあります。しかし、これは社員の成長やチャレンジを阻害することになります。また、組織の変化に対応できない社員を生み出すことになります。
  • 適材適所の難しさ: 人事異動は、社員のスキルや適性を考慮して行うべきです。適材適所に配置することは簡単ではなく、組織全体のバランスを保つために慎重に判断されるべきです。しかし、これは人事異動のプロセスや方法に高いレベルの管理や判断力を要求します。また、社員の希望や意見との調整も必要です。

これらの理由により、人事異動が行われない組織も存在します。ただし、組織の成長や運営において、適切なタイミングで人事異動を実施することが重要です。

まとめ

人事異動を伝える際には、目的の共有と信頼関係の重要性について書きました。人事異動は組織にとって大きな課題であり、社員のモチベーションやパフォーマンスに影響を与えるものです。そのため、人事異動を伝える際には、目的の共有と信頼関係を構築することが重要だということをお伝えしました。また、人事異動ができる組織のメリットと人事異動ができない組織のデメリットと理由についても説明しました。

人事異動は、組織の変化や成長に対応するために必要なものです。しかし、人事異動を行う際には、社員の気持ちや状況を考慮することが大切です。社員にとって納得できる人事異動を行うことで、社員のモチベーションやパフォーマンスを高めることができます。また、組織の活性化や柔軟性を高めることができます。

 

 

 

人事考課とは?評価の目的と重要ポイントを解説! #人事 #評価

人事考課とは?評価の目的と重要ポイント

 

1. 人事考課とは

人事考課は、従業員の業績や能力を査定し、評価する制度です。主な目的は、公平な評価を行い、組織運営を円滑にすることです。以下に詳細を記載します。

 

1.1 公平な評価を行うため

人事考課は、従業員の業績や能力に対して公平な評価を行います。これにより、給与や昇進、部署配置などの処遇を決定する際の判断基準となります。従業員が納得できる公正な評価を行う必要があります。

 

1.2 従業員の能力を可視化し、組織運営を円滑にする

人事考課を通じて、従業員の業績や能力を可視化します。これにより、従業員の能力に見合った給与や賞与を適切に決定でき、人的コストの最適化につながります。また、組織運営を円滑に進めることも可能です。

 

1.3 従業員の成長を促し生産性を高める

適切な人事考課により、企業の生産性向上が期待されます。従業員が適切な評価を受けることでモチベーションが向上し、成長を促すことができます。

 

1.4 企業の方針や理念に基づいた行動指針を周知する

人事考課は、企業の方針や理念に基づいた行動指針を明文化し、従業員と企業の双方が目指す姿を共有する機会です。これにより、企業の団結力を強化できます。

 

2. 人事考課の重要ポイント

私は人事考課をする際に2つの重要なポイントがあると思います。

 

2.1 評価の一致

上司と部下の認識の一致と言っても良いかもしれません。自己評価と他者評価をできるだけ一致させることが必要です。自己評価が高すぎても低すぎても適切なチャレンジの阻害要因になりますので、人事考課での一致が大事になります。

 

2.2 成長目標の一致

査定時期の成長の曲線から来年度に向けての成長曲線の一致が重要になります。この成長曲線は上長が優秀であれば、あるほど自身の成長曲線を基準にしてしまうため、多くの方にとって厳しい設定になることがあります。その方が目標として可能な目標設定が大事になります。

 

. 人事考課の重要ポイント

人事考課の面談は、組織全体の効率と生産性を向上させるために重要な機会ですね。各管理者のパフォーマンスを評価し、個々の成長と開発をサポートすることで、組織全体の成功に貢献できます。

以下に、部下への具体的な質問例を20個ご紹介します:

1. 今年の業績評価は自己評価で何点ですか?

2. 今年設定した目標の達成度はどの程度ですか?

3. 目標達成に向けて何が最大の障害でしたか?

4. その障害をどのように克服しましたか?

5. 今年の業務で最も成功したと思うプロジェクトは何ですか?

6. その成功を可能にした要因は何だと思いますか?

7. 技術的なスキルや能力で今年最も成長したと感じる部分は何ですか?

8. その成長を支えた具体的な行動や習慣は何ですか?

9. チームとの協力で最も困難だった事例は何ですか?

10. その困難をどのように解決しましたか?

11. チームの中で最も協力的だったメンバーは誰ですか?その理由は何ですか?

12. 自己開発にどの程度時間を割いていますか?

13. 今年学んだ新しいスキルや知識は何ですか?

14. 来年に向けて学びたいと思っている新しいスキルや知識は何ですか?

15. 職場環境で改善すべきと思う点は何ですか?

16. その改善を実現するための具体的な提案は何ですか?

17. 業務プロセスで最も非効率的だと感じる部分は何ですか?

18. その非効率性を改善するための具体的な提案は何ですか?

19. 今年の業務で最も困難だったと感じる部分は何ですか?

20. 来年の業務で改善したいと思う部分は何ですか?

また、人材育成に焦点を当てた質問も重要ですね。部下の成長と開発をサポートするために、具体的な取り組みを検討していくことで、組織全体の成功に寄与できることを期待します。

チーム活性化のためのマネジメント

チーム

「人々が成長する機会が少なく、お互いに不満ばかりを言い合い、離職が多い職場は、マネジメントが適切に行われていないと評価されます。

私はこの人のマネジメントについて考えてみました。人のマネジメントをする目的は、人々を最大限に活用し、目標を達成することです。

この目的から、マネジメントが適切に行われている状態と行われていない状態を整理します。

マネジメントが適切に行われていない状態とは、人々が十分に活用されず、退職が続出する状況を指します。

一方、マネジメントが適切に行われている状態とは、職員一人ひとりが自分の役割を理解し、自分の仕事を遂行できている状況を指します。その結果、予期せぬ事態にも迅速に対応できます。

人を活かすとは何かというと、それは「適材適所」を実現することです。つまり、どのような役割があるのか、そしてその役割は職場の中でどのように機能するのかを理解し、それに基づいて人々を配置することが重要です。

多くのマネージャーはプレイングマネジャーであり、選手であると同時に戦略の指揮官でもあります。この二つの役割を放置してはならず、指揮官としての役割は、仕事の詳細やシフトを把握することが重要です。

仕事を野球に例えると、少年サッカーから日本代表へと進むようなものです。

ロングボール作戦から戦術を使えるようになるためには、まず全員がピッチに立つことが必要です。マネージャーは監督であり、ポジションを与え、役割を説明し、良いプレーには「ナイスプレー」と声をかけます。攻めと守りは一体となって機能します。また、プレイングマネージャーとして、時には選手として輝くことも求められます。これが私が考えるマネジメントです。

マネジメントは、まず職員が適切にピッチに立っていることを確認し、戦略を与えることが必要です。

皆さんの部下はピッチに立たず観客席から見ているだけではないでしょうか?私も常にピッチに立っているか自分に問いかけています。

今回の記事を終わりにしますが、マネジメントの重要性とその実践方法について、皆さんが新たな視点を得られたことを願っています。

従業員成長と組織効率向上を実現する人事異動

皆さん、こんにちは!!私自身も管理職を10年程務めてきましたが、人事異動については時として後ろ向きな感情を抱くこともありました。しかし、最近では定期的な異動の重要性について新たな認識を持つようになりました。今日はそのことについて、自分の考えを整理する意味でも記述していきたいと思います。

人事異動

■人事異動とは 人事異動とは、企業が従業員を他の部署や役職、場合によっては他の地域や国へ移動させることを指します。これは組織の効率を向上させ、従業員のスキルを広げるための一つの手段です。人事異動は以下のような理由で行われます:

  • 業務の需要:部署やプロジェクトのニーズに応じて、特定のスキルを持つ従業員を配置するため。
  • 従業員の成長:従業員が新しいスキルを習得し、キャリアを発展させるため。
  • パフォーマンスの改善:従業員のパフォーマンスを向上させるため、または問題を解決するため。
  • 組織の再構築:企業の戦略的な目標に合わせて組織を再構築するため。 人事異動は、従業員にとっては新たなチャレンジとなりますが、同時にストレスを感じることもあります。そのため、企業は異動をスムーズに行うためのサポートを提供することが重要です。これには、適切なトレーニングやメンターシップ、そして十分なコミュニケーションが含まれます。また、異動が頻繁に行われる場合、それが組織のパフォーマンスにどのように影響を与えるかを評価することも重要です。これにより、企業は最適な人事戦略を維持することができます。

■人事異動がなぜ日本では嫌がる人が多いのか? 日本で人事異動が嫌がられる理由はいくつかあります:

  1. 専門スキルの習得が難しい:頻繁な異動により、専門的なスキルや知識の積み上げが難しくなることがあります。
  2. 従業員の負担:異動先で求められるスキルや知識の習得、人間関係の構築などが精神的負担となる可能性があります。
  3. 異動の不確実性:異動の決定は上層部の意見が大きく影響し、従業員自身の希望が必ずしも反映されないことがあります。
  4. 生活環境の変化:異動が地域をまたぐ場合、家族や生活環境への影響が大きいです。 これらの理由から、人事異動は従業員にとってストレスを感じる要因となることがあります。しかし、企業側から見れば、人事異動は組織の効率化や人材育成のための重要な手段であり、このバランスをとることが求められます。また、最近では「ワーク・ライフ・バランス」の観点から、育児や介護など家庭的責任を負う従業員に対する配慮も求められています。このような社会的要請に対応するため、企業も人事異動の方法を見直す必要があるかもしれません。

上記から思うこと 本来、異動は会社にとっても従業員にとってもWin-Winの状況を作り出すべきです。しかし、そのようになっていない現状は、人事異動が嫌がられる理由に記載した通り、従業員がリスクに対してメリットを感じないからではないでしょうか?

 つまり、人事異動がパフォーマンスが低い社員の横流しになってしまっている場合、異動自体がその対象社員だけでなく、会社全体に対しても良い印象を持たせなくなってしまいます。その上、本人にも新たなストレスがかかるので、結果としてマイナスな印象になってしまいます。これを変えるには、パフォーマンスが低い社員の横異動は止めて、優秀な社員の異動のみにするべきです。

 これは理想であり、現実ではかなり難しいですが、考え方としては重要だと思います。

(本の感想)後編 組織の未来はエンゲージメントで決まる 株式会社アトラエ代表取締役 新居佳英 グロービス経営大学院講師 松林博文

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 この記事については後編になります。

前半についてはリンクを張っておきますのでそちらをご確認下さい。

 

kazu0000.hatenablog.com

 

 7.エンゲージメントを左右する9つのキードライバー

職務・・・職務に対して満足度を感じているか?

自己成長・仕事を通じて、自分が成長できていると感じているか?

健康・・・従業員が仕事の中で、過度なストレスや疲労を感じていないか?

支援・・・上司や仕事仲間から、職務または自己成長の支援を受けているか?

人間関係・上司や仕事仲間と良好な関係が築けているか?

承認・・・周りの従業員から認められていると感じているか?

理念戦略・企業の理念・戦略・事業内容に対して納得・共感できているか?

組織風土・企業の組織風土が従業員にとって納得・共感しているか?

環境・・・給与、福利厚生、職場環境といった従業員を取り巻く会社環境に満足しているか?

この9つのキードライバーの状態にはばらつきがあります。

たとえば「職務」の満足度は今ひとつだけども「支援」や「人間関係」が非常に高く、全体としてみるとエンゲージメントが高い、というように9つのドライバーの影響が重なり合ってエンゲージメントを決定づけるのです。

良い結果を出しているドライバーをさらに強化するという道筋もありますし、悪い結果を示しているドライバーに対して対策を取るという道筋もあります。

 

具体的にどのような行動や慣行、出来事が、9つのキードライバーを動かし、エンゲージメントに影響を与えるか見てみましょう。

 

支援・・・上司や仕事仲間から、職務または自己成長の支援を受けているか?

効果的に1ON1ミーティングとは

最近、マネジメントの取組みとして多くの企業に導入が広がっている1ON1ミーティング。上司と部下が定期(週1月1)で話し合う場を設け、仕事の中で課題の確認、相談、振り返りを行います。「支援」のドライバーを動かす施策であり、エンゲージメントを高める効果があるそうです。実際に効果を上げている職場も多いでしょう。

1ON1ミーティングが機能している場合とそうでない場合があります。機能しない理由として多くの企業から聞くのが「1ON1ミーティングの間、大半は上司がしゃべてている」という話。1ON1ミーティングは部下と上司が8対2くらいが良いとされています。このミーティングが機能するかどうかは、もともと上司と部下に信頼関係があるかどうかに左右されます。信頼関係が無い中で行っても部下は安心してしゃべることができません。それでは、どのように行えば有効でしょうか?ひとつ有効と考えられるのは受ける側(部下)にミーティング相手を選んでもらうのです。「この人に相談したい」という相手を選んでもらえば正直に話し合える1ON1になりやすくエンゲージメントにも良い影響があるでしょう。

 

承認・・・周りの従業員から認められていると感じているか?

上司に成果をもっていかれてしまう

仕事で成果が出た時に会社で称賛されたり、社外から注目され取材されたりするのが、現場のスタッフではなく上司になることが往々にしてあります。自らの仕事の成果が十分に承認されていない、上司に成果を横取りされた、といった感覚にになったらエンゲージメントが損なわれるでしょう。

そもそも、個人の成績がはっきり可視化される営業職などは異なり、大勢の人が関わってものづくりを行う職種においては、成果が誰のものなのかは見えにくくなります。顧客とやり取りするフロントの人たちは、商品のサービスに対する賞賛の声を聞く機会もありますが、開発に携わるクリエイティブ職の人たちはそのような機会が少なく、一方で不具合の報告などに日々接するため、自分の仕事が「承認」されているという感覚が弱くなりがちなようです。クリエイティブ側の人たちを称賛する機会を設ける、商品やサービスを好意的に評価する顧客との機会を提供する、といった取り組みが考えられます。特に、上の立場にある人が「成果を横取りされた」と部下たちに感じられないように自ら現場のスタッフを承認する姿勢を示していることが重要と言えるでしょう。

 

8.キードライバーは互いに相関する

9つのキードライバーは互いに相関します。その項目をいくつかの小項目似ブレイクダウンして分析すると、特に相関が強いいくつかのグループに分類できそうなことがわかっています。

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このような相関関係を踏まえることで、複数のドライバーが課題を示唆しているとき、どこから手を付けると高い効果が見込めるか、といったことが見えてきます。

 

8.組織改善は自社で自ら取り組むべき課題

組織の改善は、組織の人達自身で取り組むべきものです。組織改善を外部のコンサルタントに任せてはいけません。エンゲージメント、すなわち「自発的な貢献意欲」を高めることが組織改善の核心なのです。社員が当事者意識を持って組織改善に取り組むことは、エンゲージメントを高めることに直結します。答えは外にではなく、中にあるのです。

組織改善は、本来、組織づくりは終わらない継続的な取り組みです。決して外部任せにせずに、自分たちで取り組みをしていかなければなりません。だからこそ、社員が自ら声をあげること、声をあげるカルチャーをつくることが不可欠です。

グーグルでは、全社員が経営者に対してどんなことでも質問できる、「ask me anything」というセッションが定期的に開催されています。突拍子もないアイディアも、ちょっとした時間の無駄も、許容しながら、日頃から社員が自由に声を上げられるカルチャーを育てていくこと。そのような、より自然な、より人間的なカルチャーの中から、未来が生まれていくのではないでしょうか?

 

9.組織はオープン化し、マネジメントは「支援」になる

エンゲージメントの向上が大きな課題となっている今日、マネジメントのあり方に大きな変化が求められます。多くの日本企業は、現場経験を積んだ人がやがてマネジャー(管理職)になり、出世を重ねれば経営者になるというキャリアパスがごく普通に存在します。しかし、野球でホームランをうてる人が、監督も上手にできるとは限りません。求められる能力が異なるからです。技術力が一番高いからマネジメントするとか、営業力が高いからマネジメントするというのは、正しい人員配置ではないように思えます。上の言うとおりに動くことを求める組織のあり方は、もはや完全に終わりをつげています。社員を囲い込んでいた「壁」は、他者でもやっていける力を持った優秀な人材にとっては、もはや存在しないようなものです。人材が流動化すると「壁」はくずれ、真ん中に立っている「旗」つまり、ビジョン、理念、ミッションなどの価値観が魅力的な組織に人が集まるようになります。

また、ビジネスにおける「価値の生み出し方」も変化していきます。図はさまざまな仕事で価値を生むための行動を、行動、管理、協働、創造の4つの要素で整理したものです。業種や職種によって具体的な内容に違いはあるものの、基本的には、どのような仕事もこの4つ要素で成り立つとされています。

 

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ビジネスパーソンの方に、日常の仕事をこれら4つにどのように配分されているかを描いてもらうと、多くの場合、「競争」と「管理」の領域に偏った図ができます。(図のイメージ①)今日のビジネスでは「協働」や「創造」の仕事が重要となっています。図の右下に 偏った状態から、左上の方へと仕事の比重を移していくこと(図のイメージ②)が求められており、それに合わせてマネジメントも変わって行かなければなりません。メンバーに気持ちよく働いてもらうことが大切でメンバーを支援する「サーバントリーダー」や「パートナー」「コラボレーター」が、これからのマネジャーの役割になります。

 

10.ムダや遊びを許容し、対話で気持ちをすり合わせる

マネジメントの変化は、ビジネスにおけるコミニュケーションにも求められています。図はグループ内におけるコミュニュケーションのモードを、テーマと雰囲気の固さ、柔らかさを軸としたマトリックスで表したものです。

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多くの日本企業で不足しているのが、ビジネスに直結するテーマについて上下・立場を意識しない緩い雰囲気で話し合うコミニュケーションです。固い雰囲気でのコミュニュケーションばかりが重視されているように感じます。

たとえば、職場での何気ないおしゃべりが無駄話への許容度がさがり、仕事上の要件をテキパキと伝えて忙しく動き回るのが「頑張っている」とみなされる傾向が強まったのではないでしょうか?無駄話にイライラする人がいないでしょうか?会議が時間通りに進んで、脱線せずに終わるのが「良い会議」そいなイメージがないでしょうか?そんな文化担った結果、会議の決定事項はわかるけど決定事項に「頭ではわかるけど気持ちがついていかない」「どうしても腑に落ちない」といった状態に陥った人も少なからずいるように思います。まさにエンゲージメントが低い状態です。

組織のエンゲージメントの観点からは、一見無駄に思える雑談が、意外に大切なモノだったりします。気持ちよく仕事をしていくには、ロジックのすり合わせだけでなく、雑残や対話を通じた気持ちのすり合わせも重要です。一般に、対話の頻度が高く、深い対話がなられている組織は、エンゲージメントが高くなります。

 

10.おわりに

本書には、さまざまな会社の取り組み事例なども記載されており、具体的な取り組みについても記載がされています。これからの組織運営にエンゲージメントを高めることは職種に関係なく日本の企業の課題となるでしょう。

組織やチームのメンバーが自ら考え、答えを見出すために話し合って、行動に繋げていくことが必要です、すべてはオープンな対話から始まっていくと思いました。

 

(本の感想)前編 組織の未来はエンゲージメントで決まる 株式会社アトラエ代表取締役 新居佳英 グロービス経営大学院講師 松林博文

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■著者の紹介

新居 佳英(あらい・よしひで)
株式会社アトラエ 代表取締役CEO
上智大学理工学部を卒業後、1998年より黎明期のインテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社。2000年には戦略子会社インサイトパートナーズを立ち上げ、同社代表取締役社長に就任。その後、2003年10月にアトラエを設立。IT/Web業界に強い成功報酬型求人メディア「Green」、機械学習を活用したビジネスパーソン向けのマッチングアプリ「yenta」、組織におけるエンゲージメントを定量的に可視化することで組織改善を可能とするSaasツール「wevox」を展開。創業以来「意欲ある社員が無駄なストレスなく働ける組織作り」を徹底し続け、2016年には東証マザーズへ上場、2018年には東証一部への市場変更を実現する。

松林 博文(まつばやし・ひろふみ)
グロービス経営大学院講師
海外営業を経てミシガン大学MBA修了後、ジョンソンで中長期戦略立案、マーケティングを担当。日本ファミリービジネスアドバイザー協会(FBAA)特別執行役員。個の創造性発揮、次世代型組織デザイン開発をライフワークとする。 著書、共著書に『[実況]マーケティング教室』(PHP研究所)、『クリエイティブ・シンキング』『グロービスMBAマーケティング』(以上、ダイヤモンド社)、『MBA経営キーコンセプト』(産能大学出版部)、『ビジネスに出る英単語』(講談社)、翻訳書にはアンジャン・V.セイカー『バリュー・クリエーター』、ジェリー・ワイズマン『パワー・プレゼンテーション』(以上、ダイヤモンド社)などがある。趣味はサーフィン&ワイン&トロピカルアート。

 

■本書の概要

最近よく聞くようになったエンゲージメント。エンゲージメントとは何か?ということから組織でそのエンゲージメントをどのように高めることで組織力の向上に繋がっていくかということを丁寧に解説しています。入門書として最適な本となっています。

 

■本の感想

1、初めに

「どうすれば優秀な人材を定着できるか?」「どうすれば社員が意欲的に仕事に取り組むのか?」これはどの組織もが抱える大きな課題です。背景には少子高齢者化によって若手優秀層の採用競争が激しくなってきていることや、人材の流動化が加速していること、さらには知的生産性社会の到来による競争環境の変化、若者たちの価値観に従来の組織が合わなくなっていることなどがあるのだと思います。

従来のマネジメントはミスが出ないように「管理」するという意味合いを強く持っていました。しかし、これからの時代のマネジメントは、社員が意欲を持ち、知恵や創造性を遺憾無く発揮するため「環境づくり」や「サポート」へと変わっていかなければなりません。

「エンゲージメント」という概念は「組織や職務との関係性に基づく自主的貢献意欲」と定義されます。そして残念ながら日本企業では一般的にエンゲージメントが低いという調査結果が出ています。エンゲージメントが低い状態では、組織のパフォーマンスや生産性が高まるはずもなく、このことはすでに複数の調査機関や研究機関によって明らかにされています。働き方改革などでの労働時間の抑制などでは根本の解決にはならないのです。

 

2、やる気のない社員が7割 日本企業の驚くべき実態

日本では「やる気のない社員が7割を超えている。この実態を皆さんはどう思うでしょうか?これは世界的な調査会社ギャラップによる調査で示された値です。2017年5月に発表されたその調査結果を日本経済新聞は下記のように報じています。

 

日本経済新聞

世論調査や人材コンサルティングを手掛けるギャラップ社が世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あるれる社員」の割合が6%しかいないことがわかった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139ヵ国中132位と最下位クラスだった。企業内に著問題を生む「周囲に不満を撒き散らしている無気力な社員」の割合は24%「やる気のない社員」は70%に達した。

 

こうした傾向を見られることに加えて、人手不足と採用難が企業を襲ってきます。2019年3月卒業予定の大学生・大学院生の大卒求人倍率は1.88倍で就職氷河期と言われた2000年3月卒の0.99からほぼ倍増しており、とりわけ従業員300人未満の中小企業では9.91倍の過去最高の数値となっています。

「人手不足倒産」も増えています。帝国データバンクによれば、従業員の離職や採用難により人手を確保できず、収益が悪化したことを要因とする倒産は2013年から17年までの5年間で2.5倍に増加しているそうです。

企業にとって、人材の確保・維持がかつてないレベルで大きな課題となっていると言えるでしょう。そんな状況にもかかわらず、日本企業の全体傾向としては意欲のあふれる社員は僅かで、やる気のない社員が多く、しかも若手が次々と辞めてしまうという状況が生じているのです。

 

3、エンゲージメントの定義

コンサルティング会社ウイルス・タワーズトソンによるエンゲージメントの定義

〜従業員の一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し自発的に自分の力を発揮する貢献意欲〜

エンゲージメントには厳密にいうと2種類あります。

①従業員エンゲージメント

企業・組織と個々の社員の間の関わり合い。組織に対する自発的な貢献意欲

②ワークエンゲージメント

「仕事の内容」と個々の社員との関わり合い。主体的に仕事に取り組んでいる心理状態を表したもの。

従業員エンゲージメントが高くてワークエンゲージメントが低いということを簡単に説明すると「会社には愛着があるが仕事には身が入らない」状態のことです。

逆にワークエンゲージメントが高くて従業員エンゲージメントが低いというのは「仕事は好きだけど会社が嫌い」という状態のことです。

特に区別することが必要ない場合は総称してエンゲージメントと呼びます。

 

4、従業員満足、モチベーション、ロイヤルティとの違い

職員満足度

 職場環境や給与、福利厚生などへの満足度=組織が与えるのも

モチベーション

 行動を起こすための動機=個人が感じるもの

ロイヤルティ

 組織に対する帰属意識、忠誠心=上下関係が生み出すもの

エンゲージメント

 主体的・意欲的に取り組んでいる状態=相互の対等な関係に基づくもの

 

5、心理的安全性とエンゲージメント

Googleは2012年から約4年もの歳月をかけて労働改革プロジェクト「ポロジェクト・アリストテレス」を行い、チームが成功するための5つの鍵を特定しました。

心理的安全性

不安や恥ずかしさを感じることがなくリスクある行動を取ることができるか

②信頼性

限りある時間を有効に使うため、互いに信頼して仕事を任せ合うことができるか

③構造と明瞭さ

チーム目標や役割分担、実行計画は明確化

④仕事の意味

メンバー一人ひとりが自分に与えられた役割に対して意味を見出すことができるか

⑤仕事のインパク

自分の仕事が社会全体に対して影響力を持っていると感じられているか

 

この5つの中で最も重要な要素が「心理的安全性」だと結論付けられています。

 

6、なぜ日本企業ではエンゲージメントが低いのか?

日本では長い間「人が辞めない」ことを前提として組織運営をしてきました。離職という問題がほとんどなかったため、エンゲージメントを意識する必要もありませんでした。そのためエンゲージメントを意識している経営者は非常に少ないと感じています。

日本企業においてエンゲージメントが低い背景には色々な要因が考えられますが、多くの企業では課題認識が十分ではないように感じます。しばしば見られるのが、この問題を表面的なワークライフバランスや働き方の問題に矮小化して捉えてしまう傾向です。

働き方改革」の議論でも、いわゆるブラック企業の問題などを背景に長時間労働をそうやって是正するか?といった点にばかり目が向けられているように思います。長時間労働が過労死を招いたり、メンタルヘルスの問題につながるのは大きな問題です。しかし、日本の企業組織が抱えている課題は、長時間労働を是正すれば解決するのでしょうか?働き方の問題は、労働時間(労働の量)だけではなく、エンゲージメントの強さ(労働の質)も併せて考える必要があります。この2つのマトリックスが下記のようになります。

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今般の「働き方改革」で焦点が当てられているのでは右下の「ブラックワーカー」層、エンゲージメントが低く労働時間が長い人たちです。本来は、労働者には、職業選択の自由があり、ブラックワーカーとして働く必要はありません。しかし失業不安や将来不安などから実質的には会社の言いなりになり働く以外に選択肢がない(と思い込んでる)状態の人が少なからずいます。この層の働き方には改革が必要です。

しかし、労働時間が長くてもエンゲージメントの高い人たちもいます。右上の「ビジネスリーダー」層です。起業家や経営者層には長時間労働の人は少なくありません。スタートアップ企業では、時間を忘れて仕事に没頭するような、意欲あふれる若者が活躍しています。このような人たちにとって、画一的な基準で労働時間を制限されたくないという人もいるでしょう。これは、彼らの仕事や組織に対するエンゲージメントが高いからです。「働き方改革」が単なる「長時間労働の抑制」になってしまうと、このビジネスリーダー層の人たちの働き方が制約される遅っれがあります。

また、ブラックワーカー層についても、本質的な課題はエンゲージメントの低さにあります。エンゲージメントの低さにあります。エンゲージメントの低い状態を放置して労働時間の短縮を図るだけでは、いわば対処療法に過ぎず、企業活動や日本経済にプラスの影響は生まれないのです。

エンゲージメントを高め、生産性や定着率を高めるような好循環を生み出すことこそ、働き方改革の最優先課題ではないでしょうか?

 

今回は前編として後半に続きます!!

 

(本の感想)人は話し方が9割 永松 茂久さん(後篇)

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この記事は後編です。

前編は書き方御覧ください

 

 

kazu0000.hatenablog.com

 

 

7.人に嫌われない話し方

「嫌われない話し方」は「好かれる話し方」以上に重要でまずは「好かれること」より「嫌われないこと」です。

つまり、話し方の上手な人は一度人から嫌われてしまうと、その後どんなにがんばってもリカバリーが難しいことを知っていて、好かれるよりも嫌われない話かたをすることに細心の注意を払っているのです。

 

①話し上手な人は、余計な一言を言わない

ポイントは自分が嫌いであったり興味のないことでも、相手の感情に寄り添う言葉を発するのです。

例えば、「社長をすごく尊敬しているんだ」と相手がいったとします。

であれば「いいことね」と返せばいいだけです。

 

②正論は「ストレート」ではなく「変化球」で伝える

できれば相手に嫌われたくない。これは誰でも思っていることでしょう。しかし、時には、どうしても相手の誤りを指摘しなければならない場があります。

そうした時に最も気をつけたいのが「正論」の伝え方です。

「正論」が相手の逃げ場を塞いで追い込んでしまうことがあります。「正論」だからこそ真正面から言わない配慮が必要なのです。

 

たとえば、仕事で失敗をしている後輩に対していきなり正論をぶつけるのではなく「俺にも、まったく同じような経験あるよ。その時にある先輩が言ってくれたんだけどさ・・・」実際にはそんな先輩は存在しません。しなくとも架空の話しでいいのです。大事なのは相手を傷つけないように正論を伝えること。後輩の彼は頑張っている分、深く傷ついてしまいます。私の失敗談と先輩という架空の人物のやり取りを話すことで、彼は自分への非難とは取らずに話しを聞いてくれました。

 

③悩んでいる人へのポジティブアドバイスはいらない

悩んでいる相手が求めていることは「わかってほしい」「共感してほしい」であって必ずしもプラス方向に転換したいと思っているわけではありません。

アドバイスをする場合には、意見を押し付けないように慎重にしましょう。

 

④嫌われる人の話し方の共通点

「4Dワードを連発する人」

「でも」「だって」「どうせ」「ダメ」この4Dワードをよく口にする人は嫌われます。特に気をつけたいのは「でも」

「○○がすき」といったそばから「でも、あれはこうゆうところがダメだね」などと言われて良い気持ちになる人はいません。

 

つっこんだ男女関係や下ネタを話す人

ここでいう、つっこんだ男女関係とは「自分がいかに遊んでいるか」という話のことです。笑顔で「そうなんだ」と周りの人が聞いたとしても、心の中で「何?この人?あまり深入りするのはやめよう」と思われるのがオチです。わざわざそんな事を公言する必要はないのです。

特に下ネタは、最もひんしゅくを買いやすい危険をはらんだ話題です。気のおけない女性同士、男性同士では盛り上がることがあるかもしれませんが、よく知らない間柄では避けたほうが良いでしょう。

 

お笑い芸人のマネごとをするひと

「いじる」というのは「いじられる」皮も含めて、プロだけに許された高度なテクニックであると認識しましょう。素人が安易に真似をすると相手を傷つけてしまします。

 

話をまとめてしまう人

会議であれば意見をまとめて議論を終わらせる必要がありますが、飲み会やパーティーなどでは色々な人と他愛もないフリートークの場では、それは必要ありません「何を話したか覚えてないけど、あの人との時間、なんか楽しかった」と思ってもらえたら、それで成功なのです。

無理やり話をまとめたり、結論をだそうとしたりするのは野暮というものです。

 

相手の話しを奪う人

前に相手との共通点探しのメリットをお話しました。その時に気をつけたいのは相手との共通点が見つかっても話しを相手から奪ってしまわないようにするということです。

「そもそも共通点を話したのは相手にもっと話してもらうため」という基本姿勢に立ち返りましょう。

 

すぐに馴れ馴れしい口を聞く人

人は、目上であれ、目下であれ、立場が上であれ、立場が下であれ、知り合ってすぐに馴れ馴れしい口を聞く人には不快の念を抱きます

 

負け惜しみを言う人

人は自分と他者を比べる習性があります。相手は何かを成した話しをした時に「すごいな」という気持ちを抱くのと同時に、多少の嫉妬の念が入るものです。問題はそれを表に出すか否かです。素直に人を称賛出来る人は同じく称賛されます。

 

8.人を動かす人の話し方

①がんばれの使い方

頑張りすぎている人には・・・・・・・「ちょっと力を抜こうよ」

頑張ってない人には・・・・・・・・・「頑張りたくなるように」

頑張りたくて頑張っている人には・・・「未来を語る」

 

②運のいい人たちが使っている口ぐせ

日本人の一番好きな言葉をご存知ですか?それは「感謝」の言葉だそうです。

自分の言葉を一番聞いているのは自分自身です。そして自分の言葉を聞く時は、心は無意識状態ですから、その言葉がストレートに入ってきます。ですから「いい言葉を口ぐせにする」ということは、精神衛生上、ものすごくプラスの効果があるのです。

 

③「相手の立場に立つ」も練習次第で身につく

相手の「気持ちを考えて話しをしよう」よく言われる言葉です。この本でも何度もきさいされています。しかし、なかなか相手の立場に立って話すことは難しいことです。練習としてテレビで謝罪会見が行われている時に「もし自分がこの人の立場だったらどうするだろう?もしこの人が目の前にいたらどんな声をかけるだろう」と考えます。そうすると、自然に物事を自分軸だけでなく、相手軸からもみることができるようになります。

 

おわりに

会話がうまくなると、人間関係が劇的によくなります。なぜか?「話し方のスキルを上げること」=「心を磨く」ことなのです。心が変わり話し方がかわると人間関係が大きく変わります。話し方とは「口ぐせ」であり「習慣」そのものです。いかにすればいい習慣が身につけることができるか?がポイントになります。