kazuのブログ

日頃の思いを書いていきます。

(本の感想)人は話し方が9割 永松 茂久さん(前篇)

f:id:kazu0000:20210116071418p:plain

 

■著者について

 大分県中津市生まれ。 「一流の人材を集めるのではなく、いまいる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人財育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。「人のあり方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は38万人にのぼる。

 大分、福岡で5店舗の飲食店と2店舗のフィットネスクラブを経営するかたわら、2017年より東京麻布十番に拠点を構え、出版、セミナー講師、コーチ、コンサルタントを目指す人のための人材育成スクールである「永松塾」を開講。 口コミで全国から人が集まるオンライン講座「未来会議」「湘南未来実現合宿」、指導者を目指す人のための「永松塾メンターズカレッジ」「ブランディングコンサルティング」の4つの柱を元に、多くの若者たちの指南役として活躍中。

 

■本書の概要

もっと話し方がうまければ人生うまくいくのに・・・

そう思ったことはありませんか?

 話し方で得をしている人は、特別なことをやっていません。本書は誰にでも身につけることが可能な、「ほんのわずかな違い」を紹介しています。言葉だけの「こういうふ風に言えばうまくいく」的な本ではなく「話し方」の根本から学べる。そんな一冊になっています。

 

■本の感想

1.話す力は「スキル」よりも「メンタル」

「人前で話した時に、急に頭が真っ白になってしまった」

「何を言っているかわからないと言われて自信をなくした」など

こうした苦い経験から「人と話すのが苦手」と思い込んでしまっている人は少なくないでしょう。これは話からにおける自己肯定感が失われている状態です。自己肯定感とは、「自分のことを肯定できているか?」ということです。「話すことが苦手」と思い込んでいる人の多くは、過去の失敗や心ない誰かの指摘が原因となって、話すことに苦手意識を持ってしまっています。まず自分をラクに楽しく肯定できれば、確実に話し方はうまくなっていきます。

 

では、肯定感を取り戻すにはどうしたらよいでしょう。そこでキーワードになるのが全肯定です。「話していいる相手を決して否定しない、そしてあなた自信も否定させない」ということです。つまり、相手との間に「否定のない空間」を作るのです。人は、自分を肯定してくれる人を肯定するようにできています。そこであなたが相手を否定しなければ相手もあなたを否定しなくなっていきます。

 

2.普通の人が簡単に話せるようになる3つのコツ

著者が主催するコミニュティーには3つのルールがあるそうです。

【コツ①】否定禁止

社会は、学校の○✕テストの場ではありません。大切なのは、意見や感想がドンドン出てくる場を作ることです。それにはまず質よりも量が重要です。一人ひとりのパフォーマンスが上がることが最重要課題なのです。「正解を出さなければいけない」という思い込みを捨てることで、場の空気をは前向きになり人前で話すことがラクになっていきます。

 

【コツ②】笑顔でうなずく

うなずきは、ただ首を縦に振るだけですが、人間関係において、この習慣を身につけると、かなり役立ちます。

ポイントは

「それぞれの言葉環境を変えるため」

「それぞれの心の中にあるブロックを外すため」

「人を勇気づけるナイスマンを育てるため」

この3つになります。人はうなずきながら聞いてもらえると安心し自然とはなせるようになります。何もいってもうなずいてもらえると、安心するからです。つまり「ノッてくる」のです。

 

【コツ③】プラストーク

前向きな話は、人を元気にします。逆に後ろ向き、否定的な話は自分自身だけではなく、聞く人のエネルギーも下げてしまいます。「人をほめること」「感動した話をすること」「今の現状をよくしていこうとすること」これらはすべてプラストークです。明るい言葉が明るい空気を作っていきます。

 

「否定しない」「うなずく」「プラストーク」の3つで話し方は、劇的にうまくなるそうです。

 

3.コミニュケーションの達人だけが知っている三代原則

世の中には、すごくいいことを言っているのに、なぜか人に好かれないひとがいます。一方で月並みのことしか言わないのに、なぜか多くのご縁に恵まれて、うまくいく人がいます。コミニュケーションを制すれば人間関係を制した同じです。うまく話せる人は、今のあなたより「ほんの少しだけ」人とのコミニュケーションで、大切なことを知っているだけなのです。

三代原則

①人は自分への関心が一番強い

「自分を主役にしてくれるあなた自身のことを好きになる」

②人は自分のことをわかってほしい生き物

「本来、誰でも自分のことを認めてほしいし、自分のことをわかってほしいと熱望している」

③人は自分のことをわかってくれる人に好感をもつ

 「自分のことをわかってくれる人が好き」

 

4.聞き上手の達人が行っている「3つの表情」

聞くことは、話し方の一部でうまい話し方とは、聞くことから始まるということです。

「人は誰しも自分自身に一番興味ある」ということは、そこを満たすために大切なのは「相手のことをよく知る」ということになります。

 

好かれる人がやっている「3つのリアクション」

「顔の表情」「声の表情」「体全体の表情」

この3つのアクションを活用して「笑顔で聞き、自分の感情を言葉に乗せ、身振り手振りを使って相手にリアクションする」のです。

うまくいく人は徹底して「聞き上手になること」で大きな得を手にしているのです。

 

5.相手に9割しゃべらせる「拡張話法」

うまくいく人たちが自然と行っているテクニックが「拡張話法」です。「拡張話法」には順番があります。

感嘆(かんたん)→反復→共感→称賛→質問です。

 

①感嘆・・・相手の話を聞いた時に受ける感銘の表現

相手→「こんなことがあったんだよ」

自分→「へー♪」「ほー!」「えー(゚∀゚)」「そーなんだ♡」

ポイント1

言葉のあとの「♪」「!」「(゚∀゚)」「♡」文字で表現をするのは難しいですが言葉の終わりに絵文字をつけるように感情を込めます。コミニュケーションが苦手な場合は感嘆×10倍くらい感情を込めてみてください。

ポイント2

「ー」。感嘆詞を伸ばすことです。「ー」の部分には人の感情が込もります。「そうなんですか」と「そーなんですかー」を口づさんで見てください。「ー」の部分に感情がのる感覚がわかると思います。この感情が相手に伝わるのです。

 

②反復・・・相手の話を繰り返す

 「最近、ジョギングを始めたんだ」→「わー ジョギングかーいいね」→「皇居ランやってみたいと思って」→「皇居ランいいね。私もやってもたい」

このように話しを反復することで、相手は「うん、そうなんだよ。実はこんなことがあってね・・・」と次の話しをしやすくなります。

 

③共感・・・相手の話に感情を込めて理解を示す

「分かります」「大変でしたね」「良かったですね」「辛かったね」など相手の感情に寄り添う表現、相手の話に深くうなずき、「相手と同じ表情」をしながら、時に勢いよく、時に静かに言います。

 

④称賛・・・相手を評価する

感嘆詞で記載しましたが、その言葉に感情を載せて「」の中に「!」や「♡」などの感情を×10倍くらい入れるイメージで伝えてください。

 

⑤質問・・・相手の話を中心に展開させていくためにその後を追いかけて聞く

「それでそれで?」「そこからどうなったの?」「ねぇ、もっと聞かせてよ」などが質問に当たります。いいタイミングで相手の話にどんどんドライブがかかっていきます。そして相手は無理なく自然に話しを展開することができます。

 

これら「拡張話法」を使う最大の目的は、相手の話を「広げる」ことです。メインで話しているのは相手で、あなたが聞く側だとしても、主導権はあなたにあると意識してください。「気分良く、たくさん話せたな」という印象が「また、会いたい」につながるのです。

 

6.「また話したい」と思われる話し方

「うまく話せるスキル」は、一般の会話においては、必須条件ではありません。流暢に淀みなく話せるようにならなければ、と思っている人が多いようですが、一番大事なのは「あなたの思いやスタンス」です。

「何を伝えたいか」「どういう意識で相手と接しているか?」ーーーーーこうした内面は、必ず会話にもにじみ出ます。それをわかった上で、自分自身がどういう言葉を選択するか。そこが、人の心に響く本当の話し上手になれるかの分かれ道です。

1.褒め方にもコツがある

人をほめる。このことの大切さを感じている人は少なくないでしょう。話し方の教室でも「とにかく相手を褒めましょう」ということを伝えない教室はないくらい、褒め方というのは大きなテーマです。

あくまでも大切なのは「相手が何を大切にし、どこを褒められると嬉しいのか?」ここをしっかりと観察し、心から褒めることにあります。

 

①ここぞという時に使うと効果的な「やっぱり」

絶対に習慣化してほしいキーワード、それは「やっぱり」です。 

 「やっぱり美味しい」

「やっぱりやると思ってた」

普段一緒にいる人から褒められると嬉しいもの。そこで「やっぱり」がつくことで相手は「えっ普段からそう思ってくれていたの?」と改めて嬉しい気持ちが沸き起こります。

 

②「ボソッと呟く」 に秘められたすごい威力

日本人は面と向かって褒めることがあまり得意ではありません。ではどうすればよいのか?それは、「独り言でつぶやくこと」です。面と言わるのではなく目も合わせずに、独り言のようにボソッとつぶやかれる。想像しただけでも、嬉しさが込み開けてきませんか?皆さんもタイミングが合う時に使って見て下さい。

 

③「正しい話」より「好かれる話し」をしよう

1)自分の話したいことではなく、相手が求める話しをする

2)「正しい話」しではなく「好かれる話」をする

3)売り込むのではなく、相手に役立つ情報を届ける

一見、非効率に思えても、相手優先で「好かれる話」をする人こそが、ゆくゆくは大きなチャンスを掴むのです。

 

④あなたを多用する 

人と会話をする時に覚えておくと役に立つことがあります。それは「あなた」を多用することです。この言葉を使えば使うほど人に好かれます。なぜでしょうか?答えは簡単。誰もが心の底では自分のことが大好きだからです。自分の話を主役にしてくれる人のことが誰にが好きになるからです。

 

⑤人を巻き込む話し方ー「説得」するよりも「勝手に楽しむ」

周囲の協力が必要なことでも、まずは自分がワクワクすることで、人は無理やり説得されて参加するよりも「いいな」「楽しそうだな」と自ら参加したほうが、意欲高く取り組めるからです。すると、必ず「何か手伝おうか?」と言い出してくれる人が現れるでしょう。彼らこそ自ら巻き込まれてくれた「最強の協力者」というわけです。

 

⑥相手との共通点は「食べ物」「出身地」「ペット」で探そう

明るくて話せて、広がりやすい「食べ物ネタ」

個人差はあるとは思いますが、ヒット率が高いのは男性ならラーメン、カレー、肉料理、女性ならパスタ、スイーツなどです。同じ料理でもどんな系統が好きか?おすすめの店はどこか?などなど簡単に話を発展させることができます。

 

「出身地ネタ」で、意外な共通点を見つける

同郷であれば地元ネタで盛り上がります。たとえ同郷でなくとも、慌てて話題を変える必要はありません。相手の出身地の名物を尋ねるのもありですし、もし自分がその土地に行ったことがあるのなら、その経験が相手の出身地ネタを引き出す糸口にもなります。

 

日本人の7割が興味をもつ「ペットネタ」

一説では日本の約3世帯に1世帯がペットを飼っているとされ、実際にある保険会社が500人に対象に行なった調査でも「ペットを飼っている」と答えた人は30%強もいました。さらに別の調査ではペットは飼っていなくても動物好き、いずれ飼っていたいと思っているヒチも合わせると、なんと70%にも上がります。つまりペットネタは、とてもヒット率が高いのです。

 

⑦人は「笑わせてくれる人」より「一緒に笑ってくれる人」が好き

好きな人と話す時に、力が入ってしまい、思っていることが半分も話せなかった・・・あるいは、どうでもいいことばかり話してしまって、肝心なことを伝えることができなかった。そんな経験はありませんか?そこであなたには、このような失敗がないように魔法のキーワード2つを紹介します。

ビジネス関係の場合

「あははは!それは面白いですね!それでどうなったんですか?」

恋人や友人の場合

「あははは!うける。もっと聞かせてよ」

この2つです。この2つはまさに万能で効果てきめんで会話がどんどん広がっていきます。

 

⑧最強のネタ帳「しくじりリスト」を作る

「失敗談」こそ最強のネタです。失敗談は相手を安心させる一番の処方箋です。恥かしい過去をカミングアウトすることは、決してあなたの評価を下げることになりません。そこをさらけ出して笑いに変えることができるあなたに、人は大きな安心感を覚えます。

 

長くなってしまうので前編とさせていただき、続きは後編に記載します。

 

 

 

 

 

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

人は話し方が9割【電子書籍】[ 永松茂久 ]
価格:1540円 (2021/1/16時点)

楽天で購入

 

(本の感想)ワーク・エンゲイジメント「健全な仕事人間とは」 島津明人さん

f:id:kazu0000:20210111184205p:plain

■著者について

東京大学文学部助教授。博士(文学)、臨床心理士、共著・単著に「自分でできるストレス・マネジメント」「じょうずなストレス対処のためのトレーニングブック」最新書に「ワーク・エンゲイジメント:ポジティブメンタルヘルスで活力ある毎日を」がある。

 

■本書の概要

従業員の健康も生産性の向上も、組織のマネジメントにとっては重要な問題であり、特に働く人々の心の健康をポジティブな面から注目する動きは近年、活発になっている。

本書で紹介するのは、健康の増進と生産性の向上を両立するための考え方をである「ワーク・エンゲイジメント」です。ワーク・エンゲイジメントは仕事に誇りをもって熱心に取り組み、さらに仕事から活力を得ている状態をいい、これが高い人は心身の健康度が高く、組織に愛着を感じ、生産性も高い。ワーク・エンゲイジメントについて解説するとともに、これを高める方法についても論じている。

 

■本の感想

1. ワーク・エンゲイジメントとは何か?

ワーク・エンゲイジメントとは

①「仕事に誇りとやりがいを感じている」(熱意)

②「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)

③「仕事から活力を得て生き生きしている」(活力)

この3つがそろった状態であり、バーンアウト(燃え尽き)の対概念として位置づけられている。

ワーク・エンゲイジメントの高い人は、心身の健康状態が高く、組織に愛着を感じやすく、仕事を辞めにくく、生産性が高いことがわかっている。

 

2.これまでの概念と何がちがうのか?

図表1「ワーク・エンゲイジメントと関連する概念」はワーク・エンゲイジメントと関連する概念との関係を図示したもので、それぞれの概念が「活動水準」と「仕事への態度・認知」との2つの軸によって位置づけられている。

f:id:kazu0000:20210111191713p:plain

まずは、バーンアウトとの関係に注目してみよう。バーンアウトとは一般的には「仕事に対して過度のエネルギーを費やした結果、疲労的に抑うつ状態に至り、仕事への関心や自信を低下させた状態」と考えられている。

図表1で見るとワーク・エンゲイジメントは仕事への態度・認知が肯定的であるのに対してバーンアウトは仕事への態度・認知が否定的で活動水準も低いことがわかる。

エンゲイジしている人は、仕事で楽しいと思い、仕事から活力を得ているのに対してバーンアウトしている人は逆の状態である。

 

次に、ワーカーホリズムとの異同である。

ワーカーホリズムというと仕事にすべてのエネルギーと時間を傾けている望ましい状態であるととらえられることがある。しかし、どちらも正しい認識ではない。

ワーカーホリックな人は「強迫的に」働くのに対して、エンゲイジメントが高い人は「楽しんで」働くこの点において両者は異なっている。

 

最後に職務満足感との異同である。

会社の中では職務満足感とエンゲイジメントと言い換えているだけのこともあり、その違いについて整理したい。

職務満足感についての定義は「自分の仕事を評価してみた結果として生じる、喜ばしいあるいはボジティブな情動状態」である。ワーク・エンゲイジメントが仕事を「している」の感情や認知を指すのに対して職務満足感については仕事「について」あるいは仕事に「対する」感情や認知のことを指す。つまり職務満足感のほうがより認知的な要素を重視しているといえるでしょう。また、エンゲイジメントは活性化という要素が含まれているのに対して、職務満足感には飽和という要素が含まれている。

 

3.ワーク・エンゲイジメントを高める方策

ワーク・エンゲイジメントを高めるには、どんな点に着目すればよいのだろうか?

大きく分けると

①従業員が行う方策

②組織が行う方策

に整理することが出来る。図表2

f:id:kazu0000:20210111205629p:plain

①従業員が行う方策

1)自己効力感を高める

自己効力感つまり、「やれば出来る」という自信を高めることである。

2)キャリアの道筋をつける

仕事に積極的に関与(エンゲイジ)するためには、ある程度長期的な目標を建てることが重要である。

3)感謝する

私たち日本人は、「相互強調的自己」を持っており、周りの人と関係性の中で自己を位置づけています。こうした文化では周りとの調和を保つことが重視され、周りとのトラブルはストレスを生み出す原因になる。逆に回りの人の役に立てたという経験は、自尊心を高めるもとになります。

4)ジョブ・クラフティング

ジョブ・クラフティングは「課題や対人関係における従業員個人の物理的ないし認知的変化」と定義される。つまりジョブ・クラフティングとは従業員がみずからの仕事を変化させながら、仕事の意義を高めていく主体的なプロセスといってもよいでしょう。

 

②組織が行う方策

1)行動→結果の随伴性

行動に対するフォードバックが環境から得られることが、その行動を増やしたり減らしたりすることにつながるといわれている。

たとえば、部下が仕事で頑張ったら、その仕事を褒めることで、ますますその仕事を頑張るようになる。逆にミスをした場合は、どこがいけなかったのかを具体的に指摘することでそのミスを減らす努力をするようになる。したがって、部下のワーク・エンゲイジメントを上げるには「頑張ったら報われる」関わりを上司が行うことが重要である。

2)要求度と資源のマッチング

f:id:kazu0000:20210111212402p:plain

 

 

 


 

(本の感想)生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 伊賀泰代さん

f:id:kazu0000:20210110230120p:plain



■著者について

伊賀泰代さんは1993年から2010年まで、米国系のコンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社に在籍し、前半はコンサルタントとして後半は人材育成を担当するマネージャーとして合計17年間努めていました。

 

■本書の概要

著者がマッキンゼー入社当初に海外メンバーの圧倒的な「生産性」の高さに何度も驚かされたそうです。それは単に「頭がよい」「仕事が速い」という話ではないと言っています。

やるべきことを明確にし優先順位が低いことは大胆に割り切りその働き方は、少しでも生産性を高めようという強い意志が感じたそうです。

「仕事のできる人」とは「生産性が高い人」のことであり「成長する」とは「生産性が高くなる」ということを意味しています。

本書では「生産性」とはどのようなことかと「生産性」をどのように高めるかを分かりやすく解説しています。特に日本と海外の生産性の違いについて記載されており働き方について考えさせられる一冊になっています。

 

■本の感想

1.生産性の高い採用とは

①生産性の高い採用とは何か?

まず、序章として採用を例に上げて生産性の高い採用とはなにか?と問いかけています。たとえば「出来るただけ多くの応募があること」「内定者が全員入社してくれること」など「理想的な採用」のイメージが浮かびますね。

著者は生産性という観点に絞ってみれば企業にとって最も生産性の高い状況とは「最終的に入社する10人だけが応募してくる」ことだと言っています。

もちろん現実的にそんなことはありえません。しかしこれが目指すべき方向性だと理解しておく必要があります。

逆に「とにかく応募者を増やす」という方法は生産性という観点からみれば最も避けるべき方策です。この問題点は「採用人数を増やすためには、応募人数を増やすしかないと思い込んでること」つまり生産性を上げるという発想がないことです。これは「ある仕事を仕上げるためには50時間必要だ。したがって10倍の仕事を仕上げたいなら500時間の労働時間が必要になる」というロジックと同じです。このような考え方には生産性の概念が完全に欠如しています。

 

②経営者の見えという大問題

量頼みの発送に加え、もうひとつ採用の生産性をさげてしまう理由として経営者の見えの問題があります。

「ライバル企業の説明会には1000人の学生が集まったらしい。うちの説明会は300名しか集まっていないのか?」

このような文句を言う役員やその役員を説得できない人事部門が存在するために、採用の生産性が下がってしまうのです。

本来、経営者は人事部に「なぜ、10人を採用するために、1000人も集めなければならないのか?」「1000人ではなく500人から10人を採用できるようにどんな施策を打ったのか?」と採用の生産性を問うべきなのです。

 

2.生産性向上のための4つのアプローチ

①生産性を上げるふたつの方法

生産性は「成果物」と、その成果物を獲得するために「透過された資源量」の比率として計算されます。「アウトプット」÷「インプット」といってもよいでしょう。

f:id:kazu0000:20210109172238p:plain

 

生産性を上げるふたつの方法は成果額(分子)を大きくすること、そしてもう一つが投入資源量(分母)を少なくすることです。

先に書いた生産性の定義にもあるように投入原資(残業など)を増やせば生産性はさがります。なぜなら残業は時給が高いし、長時間労働は当然として生産性を下げます。生産性を上げるには「成果を上げる」と「投入原資を減らす」というふたつの方法があると理解した上で安易に投入原資を増やさないこと、そしてコスト削減だけでなく付加価値を上げる方法も併せて考えることが必要なのです。

 

②改善と革新

生産性を上げるには「成果を上げる」と「投入原資を減らす」にはさらにそれぞれを達成する手段として改善と革新というふたつのアプローチが存在します。つまり生産性をあげる方法は全部で4種類となります。

f:id:kazu0000:20210109174304p:plain

③4つの方法についての事例

アプローチ1

改善による投資資源の削減

作業手順を変更したり無駄な作業を省いたりして働く環境を整えて作業効率を上げること

 

アプローチ2

革新による投資資源の削減

ロボットの導入などによる組み立てプロセスの自動化などイノベーションによる改善

 

アプローチ3

改善による付加価値額の増加

聖籠現場なら作業員の研修を行ったり、ベテランの技術を新人に伝授することで付加価値の高い製品を作れるようにするいったこと

 

アプローチ4

革新による付加価値額の増加

科学メーカーや素材メーカーが新たな機能を持つ新素材を開発し、圧倒的な付加価値の向上を達成して生産性を上げる例が日本でも多く起こっています。

最近ではIPS細胞など付加価値額の桁違いの向上が起こることを指しています。

 

〈生産性をあげる四つの方法〉

改善→インプルーブメントにより、投資資源を小さくする

革新→イノベーションにより、投資額を小さくする

改善→インプルーブメントにより、成果を大きくする

変革→イノベーションにより、成果を大きくする

日本では「生産性を高めるのは製造部門だけ」「生産性を高めるにおこなうのはコスト削減のみ」ということが多くその考えでは世界と対抗するのは不可能です。図5

f:id:kazu0000:20210109175700p:plain

3.ビジネスイノベーションに不可欠な生産性の意識

イノベーションと生産性の向上は両立しない」という誤った考えも組織全体に生産性の概念を普及させる大きな障害になっています。

生産性の向上に無関心な企業が次々とイノベーションを起こせるとは思えません。組織全体が生産性の向上に意識的になることこそがイノベーションを生み出しやすい組織風土を作るのです。

 

生産性向上へのプロセスは下記の通りとなります。

①提携オベレーションの生産性の向上

②余裕時間を生み出す

③余裕時間をイノベーションのために投資

イノベーションによる大幅な生産性の向上

 

ビジネスイノベーションを起こすには社員に「問題認識力=課題設定料力」と「その問題を一気に解決したいと言う強い動機付け」を持たせることが不可欠になります。そのために大きな役割を果たすのが「生産性という概念を日常的に、強く意識させておくこと」なのです。

 

4.量から質の評価へ

会議の時間短縮は正しい目標ではありません.

海外のジョークには「日本人は会議の開始時刻には厳密だが終了時間には極めてルーズだ。しかも誰もそのことを悪いと思っていない。開始時間にルーズなイタリア人と、終了時間にルーズな日本人は何の違いもない」ということさえあります。

大事なのは会議の時間を短くすることではなく、会議の質をコントロールすることなのです。

同じく残業規制も量のコントロールにすぎません。

残業を減らそうとする運動は、残業が目標数まで減ったところでゴールに達してしまうのに対して、生産性向上の取り組みはエンドレスに続けられます。だから残業を減らすことだけを考える企業と、生産性を高めようとする企業では長期的に到達できるゴールは全く違ってしまいます。

「できるまで頑張るべき」=「高い成果さえ出せば、投入時間がいくら長くても問題ない」という考え方は根強く残ってしまいます。

上司は部下に「資料はよくできている。素晴らしい。ところでこれは、いったい何時間かけて作ったんだい?」と問うべきなのです。

 

そもそも「成長する」とは「生産性が上がる」ということなのです。

生産性が上がるとは

①今まで何時間もかかっていても出来なかったことが出来るようになった。

②今まで何時間もかかっていたことが1時間で出来るようになった。

③今まで1時間かかって達成していたことが1時間で出来るようになった。

④②や③で手に入った時間が、別の「今まで何時間かけてもできなかったこと」のことに使われ①に戻る

というサイクルが繰り返されることです。

f:id:kazu0000:20210109214613j:image

 

5.マッキンゼー流 会議の進め方

前述したように、コントロールすべきは量でなく質であり、生産性です。そして生産性を上げるにはインプットよりもアウトプットを高めるという方法があります.これを会議に当てはめると「今は会議時間を短くすることが大切なのか、それとも会議の成果を高める方法を考えるか」という視点が生まれます。

 

①達成目標を明確にする

会議の生産性を高めるには「最初にアウトプットを具体的にイメージする」ことが有能です。ちなみに大半の会議の達成目標は次の5つのどれかです。

1)決断すること

2)洗い出しをすること(リストを作ること)

3)情報共有すること

4)合意すること=説得すること=納得してもらうこと

5)段取りや役割分担など、ネクストステップを決めること

 

②会議は説明させない

会議の中で最も生産性が低いのは資料を用意した人がその資料を説明する時間です。実はマッキンゼーの社内会議では多くの場合、資料の説明は行われないそうです。会議の資料はたいてい2分もあれば目を通すことができます。10分かけて作成者の説明を聞くのに比べて5倍も生産性が高くなります。

著者はマッキンゼーに入った時に資料の説明をさせてもらえないことに対して「せっかく作ったのに・・」と残念に感じていたそうです。つまり会議で資料作成者に説明時間を与えるのは、その担当者への「ご褒美」なのです。その思考が2分で済む資料に10分をかけることを許すのです。

 

③意思決定のロジックを問う

会議では「組織としての意思決定」が必要です。結論ができなままに終わってしまった会議で「なぜ今日の会議では結論が出せなかったのか」を記録しておくだけでも、今後の会議の生産性を上げるヒントが得られます。

〈会議で決めるべきことが決まらない主な理由〉

1)社長や本部長など、意思決定者が会議を欠席した

2)意思決定のロジックが明確でなかった

3)データが資料がそろっていなかった

4)会議の主催者が「決める」ことにリーダーシップを発揮しなかった

ここで特に注目したいのが2)と2)の理由です。

意思決定に必要なのは「ロジックと情報」です。しかし、多くの会議では「今回、結論が出なかったのは情報が足りなかったからだ」とされています。しかし、それらの中には「実は足りなかったのはロジックであった」という会議が沢山あります。ロジックが足りないのに「情報不足で意思決定ができなかった。なので次の会議までに情報はを集めよう」という話にしてしまうと何度会議を開いても何も決まりません。

 

つまり、意思決定のロジックを合意しておけば、会議をやり直す必要はないのです。

また、意思決定が必要なタイミングで「場合による」と答えを返してくる人には「どういう”場合”ならイエスという判断になるのか?」と「場合による」”場合”を明確化させます。

 

4.評価について

立場上、会議を主催する人は、定期的に過去の「会議の評価」をしてみることをおすすめします。

まずは、カレンダー上に残る過去の会議を振り返りながら、書く会議について、その成功度合いを%で評価します。5つの議案があり、すべてにおいて目標が達成されたら100%の成功、3つしか決まらなった場合60%といった場合です。

次にそれぞれの会議の成功具合を10%上げるには、何をしておけばよかったのかと考えます。「あの議論を途中で打ち切っておけば、残りの議題にも十分な時間が伝えたはず」などの具体的な改善策を頭に浮かべておけば次回からの会議に活かせるからです。

生産性とは、そういった試行錯誤を通して、少しずつ上げていくものです。

 

5.最後に

急成長を続ける企業では長時間労働が常態化していることも多く、生産性への意識が低くなりがちです。

しかし、同じように全員が遅くまで忙しく働いている会社でも、その実態はふたつに別れます。ひとつは「生産性が低い人が仕事に忙殺され、忙しく働いている会社」もうひとつは「生産性が高い人が長時間働いているハイパワーな会社」です。一見するとどちらも「全員が長時間働いている忙しい企業」に見えますが、それぞれの起票が達成できるレベルには大きな差が生まれてしまうのです。

日本の企業と世界との差はふたつだけです。

「生産性とリーダーシップ」本書は生産性に特化して記載されていますので前書の「採用基準」についても今後、感想を上げていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

(本の感想)習慣を変えれば人生が人生が変わる マーク・レクラウ

f:id:kazu0000:20210107124724j:image

 

マーク・レクラウさん

ドイツ出身のライフコーチであり、能力開発の第一人者

アメリカ・ドイツ・イギリスで続々ベストセラー入り

 

本書の概要

作者はほとんどの人は

「なぜ、恵まれている人とそうでない人がいるか?」を理解できていない。「あなたの人生を作り出しているのはあなた自身だ」と断言している。

本書は人生を変えるための必要なことを100項目に渡り記載しており幸せは自分次第であるということを伝えてくれる一冊になっています。

 

本の感想

まず、最初に良い人生を送るための結論を記載している。

概要でも記載したが「あなたの人生を作り出しているのはあなた自身だ」ということだ。多くの人が人生を改善し良くしたいと願っているのに、それを実現するための正しい方法を知らない。人生を変えたいなら人生の主導権を握って行動を起こす事が必要で、この後あとに記載する行動を習慣化することが重要で新しい習慣を身に付けるには3〜4週間掛かるのでこの期間が人生の分岐点になると述べています。

 そのために必要な項目が全部で100項目記載されています。その目標を細分化して各課題を締め切りを設定して一つひとつやり遂げながら習慣を変えて人生を変える。人生で違う結果を得たいなら新しい習慣を確立する必要があります。今回はその記載されている中で私に刺さった内容を抜粋して記載していきます。

 

1.良い人生にするための基礎固めと道筋について

 あたなは自分のストーリーの脚本家で監督で主演俳優である。もしも今のストーリーが気に入らないのであれば思いきって変えてしまえば良い。

 

①自尊心と意思力を身につける

自尊心と意志力があれば、人生で大きなことが成し遂げることができる。

この2つは訓練によって身につけることができるので足りないと感じているのであれば達成可能な小さな目標を設定するとよい

 

②自分の人生に責任をもつ

あなたに人生に責任を負っているのは、他ならぬあなた自身だ。

もし、結果が気に入らないなら自分の思考、感情、行動を変えればよいのだ。

 

③言い訳をやめる

完璧なタイミングは永遠に訪れない、今すぐに始めたほうが良い

ひとつ言えるのは、今までと同じことをしているかぎり、同じ結果しか得られないということ

 

④ポジティブな思考を選ぶ

「思考がどんな強い力を持っているか気づいたら、ネガティブな思考を絶対にしなくなるはずた」平和運動家ピース・ピルグリム

「いいか悪いかでというのではなく、そのように考えるからそうなるのだ」シェイクスピア

常にボジティブな思考をしよう。ポジティブ思考とは問題を成長の機会ととらえ、何らかの教訓が秘められていると考える現実主義者である。

 

⑤感謝の気持ちを持つ

感謝の気持ちは幸せにつながり、怒りや妬み、恨みに対する解毒剤になる。

持ってないものに対して不平不満を言うのではなく、持っているものに対して「ありがとう」といって一日をスタートしよう

 

⑥相手の話にもっと耳を傾ける

具体的には相手が話をし始めたときにアドバイスや解決策が浮かんでも、30秒は黙って耳を傾けよう。多くの人が話を聞いているのは相手を理解するためでなく自分が発言をするためだ。自分の言いたいことを相手の発言中に心の中で予行練習しているなら相手の話に耳を傾けていない。

相手は話をじっくりと聞いてもらうと、相手はあなたに好感を抱く。その結果、あなたの会話に技術は大きく向上し、人間関係は飛躍的に改善する。

 

2.人生の目的と目標を見つけ出す

①自分を良く知る

人生を変える前に最初にするべきことは、自分の現状と自分に欠けていることを理解することである。

次の問いに答えてみよう

・あなたの人生の夢は何か?

・人生の最後が近づいたとき、しなかったことで最も後悔することは何か?

・時間とお金に余裕があれば、何をし、何になり、何を手に入れたいか?

・人生で何に興味を抱いているか?

・自分の人生を制限をしているのは何か?

・この一年で最大の制限は何か?

・この一年で最大の不満は何か?

・他人を喜ばせるために何をしているか?

・自分を喜ばせるために何をしているか?

・これまで最高の仕事は何か?

・それが最高の仕事だと思う理由は何か?

・現在の仕事と5年前の仕事の違いは何か?

・自分の仕事の中でどの部分が1番楽しいか?

・自分の仕事の中でどの部分が1番嫌いか?

・先延ばしにしがちなことは何か?

・自分が誇りに思っていることは何か?

・自分をどう表現しているか?

・自分の行動のどうゆう部分を改善する必要があるか?

・人生で成功するための決意は現時点でどのレベルか?

・現時点でどのくらい健康で幸せだと思っているか?

・現時点で人生をどのくらい楽しんでいるか?

・何に対する恐怖を捨てたいか?

・人生のどの分野で突破口を開きたいか?

 

②目標を書き留める

自分の目標について心の中で明確なビジョンを思い描こう。自分が既に目標を達成している姿をイメージしよう。それはどんな感じだろうか?

目標は具体的に肯定形で表現し、それを必ず達成すると自分に言い聞かせよう。目標に邁進するときは結果だけでなく努力に対しても何らかの報酬を与えよう。

 

③自分で運を作り出す

イギリスの心理学者リチャード・ワイズマン博士は『運』について研究し次のような結論に達した。『運というものに科学的根拠はない。唯一の違いは、自分を幸運だと思うか不運だと思うかである。言い換えれば自分にいいことが起こると予想するか、悪いことが起こると予想するかである』このように幸運か不幸かはいいことが身に起こると予想しているかどうかという問題に過ぎない。ネガティブな物の見方をしている限り脳はチャンスに気づかない。

 

3.時間を管理する

①時間を賢く使う

時間を確保する最も確実な方法は、テレビの視聴を1時間減らすことと1時間早起きをすることだ.これで2時間の時間の確保ができる。

次の時間泥棒に気をつけよう

・全てを自分でしようとする

・注意力が散漫になりやすい

・通話時間が長すぎる

・ファイルを探して時間を浪費する

・物事をいつも同じやり方で処理し、より効果的な方法があることに気づいていない

・メールやSNSに夢中になる

いつまでも『時間がない』という言い訳をし続けるか、新しいやり方で時間を賢く使うか.それはあなたが自身で決定し実践することです。

 

②整理整頓する

忙しくて整理整頓するのではなく、整理整頓を怠っているからバタついてしまうのです。

 

③いやな依頼はきっぱりと断る

嫌な依頼に『ノー』と言うたびに、自分に『イエス』と言うことが出来る。相手に『ノー』と言うときに罪悪感を抱く必要はない。相手に対する個人的な根性によるものではなく、自分の事業であることを説明しよう。無理な頼み事に『ノー』といえば人生はずっと快適になる。

 

④家族ともっと一緒に過ごす

ウォルト・ディズニーは『仕事のために家庭を蔑ろにしてはいけない』と言っています。そんなこと当たり前と思うかもしれないがオーストラリアの看護師ブロニー・ウェアによると死に直面している人たちの5つの最大の後悔の一つは家族との時間を犠牲にして職場で多くの時間を過ごし過ぎたことだそうです。家族を大切にすれば自尊心が高まるでしょう。

 

4.自尊心を高める

①自分の人生を送る

自分のしたいことをしよう。他人と違う自分らしい生き方をする勇気を持とう。あなた時間は限られているから他人の人生を生きて自分の時間を浪費してはいけない。

 

②自分を責めない

自分が完璧でないことを受け入れよう。あなたは永遠に完璧にならないがそれでいいのだ。

 

③完璧主義ではなく『最善主義』を目指す

完璧主義は自尊心を台無しにする。なぜなら、自分は失敗をしているという思いが常に付き纏い、自分をすんなり受け入れることができなくなるからだ。たとえ完璧に出来なくとも自分にもっと優しくなろう。

 

④自分に投資する

収入の5%から10%を本やセミナーなどに投資しよう。

常に好奇心を持ち、学び自分を向上させよう。

 

⑤欲しいものを求める

『求めたらよかった』と悔やみやがら生きるよりも、求めて断られる方がずっといい。勇気を持って求めよう。求めさえすれば、欲しいものが手に入る可能性がある。

 

5.行動を起こす

人生の成功の秘訣の一つは何かを成し遂げることである.今すぐに先延ばしをやめよう。目標を達成する人と行き詰まった人の最大の違いは、行動である。たえず行動を起こして間違えても教訓を学んで前進し続ける。断られても再び挑戦する。

今日、何を始めるか考えそれを実行しよう。

 

[rakuten:book:18656492:detail]

 


 

(本の感想)心がつながるのが怖い 愛と自己防衛 イルセ・サン

f:id:kazu0000:20210103174107j:plain

 

本書の著者のイルセ・サンさんは世の中のすべての人が他社と愛情に満ちた親密な関係を気づけるわけではない理由をなぜか?と最初に説いています。理由は私たち自身が自分をあざむき、自分を守ろうとする戦略をとり、愛に自らストップをかけてしまうと言っています。

また、自身の心(感情、思考、願望)にも鈍感になって他者と距離を置く戦略を取るようになると述べています。

このような措置を本書では「自己防衛の戦略」と呼んでいます。

この本を読んで自分自身の自己防衛の戦略に目を向けるようになって、それらの戦略のいくつかをやめることで自らとの距離、また他者との距離、そして自らの人生のとの距離を縮めることで人生を楽しんでほしいという本になっています。

 

1.自己防衛の戦略とは

自己防衛の戦略とは決して悪いものではないといっています。

たとえばショックと事があって休息を取り、それによって心の平穏を取り戻すなどはよいことです。逆にこれができないと永久に自己と距離を置きながら生きていくことになります。

 

自己防衛についてのほとんどは幼少期の早い段階で取られるようになっています。

■事例

幼い時に母が自分の痛みについて話をしてくるのが苦痛で、全く別の話題を出す戦略を

取るようになった。

自分が母になった時に子供が話をしてくれない理由を尋ねると「毎回、話題をかえられちゃう」という答えが返ってきた。

→このような自己防衛を知らずに取ることが深い人間関係の妨げになる

つまり、自己防衛の戦略は本来は非常事態を切り抜けるためのものだったのです。

 

■事例2

子供のとき

親が自分の話を聞いてくれない

親の話を聞く→話を聞くことが上手くなる→自分の話を話すことが苦手になる→話しをするという欲求がなくなる

当たり前であるが親との愛着関係は子供にとって大事である→この子供の時の事に気付かないと意識が変えれないのです。

 

内側での自己防衛と他社からの自己防衛

・内的自己防衛

 恐ろしい感情事項、または願望から自分を守るための自己防衛

 例 その事を忘れる 過剰な食事 娯楽 睡眠 行き過ぎたポジティブ思考

・対人自己防衛

 距離を詰めてくる他社から自分を守るための自己防衛

 例 目をそらす 腕や足を組むなど

 

このような自己防衛の戦略が無意識に取られるようになると人は迷走しやすいのです。

はじめの一歩として自己防衛の戦略が自身の内面を感じることや、そのことが他者を遠ざける手段であると認めること、そして次のステップはそれを変えたいという願いを持つことです。

 

2.喪失の悲しみを恐れて愛に満ちた関係を避ける人たち

愛の関係は喜びは生活の質の向上だけでなく悲しみを伴う可能性がある。

①選べなかったものへの悲しみ

 特定のパートナーを選択する場合、ほかの可能性を排除することになる。

②将来訪れるであろう悲しみ

 いつか愛する人を失う悲しみ

悲しみと向き合うことは重要です。

その悲しみと向き合うのが上手い人と下手な人がいます。上手い人はいつか失うと考えても恐ろしいと思いません。

 

悲しみを避けるために人間関係を避けてしまう人たち

悲しみは忘れるのが一番良い。しかし、悲しみを抱えたまま生きる人は新しい悲しみに対する恐怖を感じやすくなります。

深い人間関係を避ける=過去の悲しみを避ける手立て

夫婦もお互いにニーズを満たし合うものですが、お互いに心を開かない夫婦もいます。これも愛情に満ちた関係を避けることで大きな損失から自分を守っているといえるでしょう。そのような人は自分を痛みから守る目的に基づいて行動しています。

そこで関係が終わったときは大きな喪失感を感じるのを避けるため、関係が大切なものにならないように様々な戦略を編み出します。

 

愛情に満ちた人生の扉を閉ざしてしまう不幸なパターン

①いつも無理な相手を求めるパターン

 自分に興味のない人ばかり好きになってしまうパターン

 求める相手が手に入らないのでそれによって痛みから自分を守っている

②心を閉ざした相手をパートナー選んでしまうパターン

 多くを与えてくれない暖かさを望まずに素質もない人を潜在的にパートナーに選んでまうパターン

③完璧な相手を待つパターン

 100%でなく51%で満足しておけば段々と相手が完璧に近づいていき自分自身も変わり新しい関係が実現することもありえます。

 相手の変化を止めることができません。

 

 「他の人から拒絶もされず、明日も明後日も永遠に愛される」

 →このような考えるのは失敗する運命、幻想です。そんな保証はありません。人生は変化するもので私たちは常に変化の途上です。その変化についていくのが私達の生き抜く術になります。

 

3.親を理想化することの危険

幼少期や両親の思い出を過度に美化する人がいます。

著者の経験上、自分の幼少時や両親について度を超えてポジティブに語る度合いと、その人が実際にはどれだけつらい幼少期を行ってきたかという度合いは比例すると述べています。

おおむねよい子供時代を送ってきた人は、すべてが順風満帆だったと強調する必要はありません。よかったことも大変だったことも躊躇なく語ります。

 

親を理想化したイメージは2つのパターンで自己像に影響をします。

①親を理想化し、自分も理想化するパターン

②親を理想化し、自分のことは蔑むパターン

2つのパターンですが両方を経験する人もいます。ある時には自分は完璧だと思うのに別の時期には価値のない人間だと思うのです。

両親と同じパターンを繰り返していることで何が起こっているか気付かない限り、そのパターンを受け入れ両親の振る舞いに疑問を感じたり批判をすることを避け続けることになります。

つまり、親を理想化しその両親に都合のよくない側面から目を背けて、耳を防いでしまうと、いつかその人は子どもやパートナーに対しても同じことをしてしまいます。

そして無防備になり、孤独になるのです。

4.本来の自分に戻る

自分らしくいようとする選択は、自分自身の内面を受け入れ、自分自身に寄り添うよう努力しようと決心することです。

愛されていると感じることは、自分のありのままの姿が見られ受け入れられていると感じることです。自分自身と他社の両方を見、調整し、受け入れることです。

無意識に自己防衛を取ることがあると知るだけでも、私達の意識は高まり、自分自身の戦略に目を向ける能力が増すのです。

 

 

 

(本の感想)メモの魔力 前田裕二さん

f:id:kazu0000:20211017153714j:plain



 

メモは会社の会議でもプライベートでも皆さんも書いていると思います。この前田裕二さんのメモの魔力ではそのメモをどのように活用するのか?分かりやすく記載しています。

この本については大体、半年前に読みましたが私もこのメモの取り方を今でも実践しています。

ひとつの出来事から思考を深めていきその本質を探るそんな本になっています。

 

この本から学んだことをまとめていきます。

1.「記録」ではない「知的生産」のためにメモをとる

メモには2種類ある

「記録のためのメモ」と「知的生産のためのメモ」です。

この知的生産のためのメモが本領が発揮されるということをこの本で説明がされています。

 

メモで鍛えられる5つのスキル

①アイディアを生み出せるようになる→知的生産性向上

②情報を「素通り」しなくなる→情報獲得の伝導率向上

③相手の「より深い話」を聞き出せる→傾聴能力の向上

④話の骨組みが分かるようになる→構造化能力の向上

⑤曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる→言語化能力の向上

 

2.ノートの取り方

f:id:kazu0000:20210103155141j:plain

ファクトの書き方

まずは左から2番目「ファクト」ここには客観的な事実を書きます。
たとえばミーティングであればそこで交わされた会話の内容を掻い摘んで書きます。

 

標語の書き方

フェクトの欄に書いたことをグルーピングして「要は何の話か?」ということを一言で表現したりネーミングをつけたりすることで言語化の力を伸ばすことが出来ます。

 

抽象化の書き方

抽象化については後に詳しく書きますが左に書いた内容から抽象化すべき要素を見つけたらそこからやじるしを引っ張って対応する抽象化命題を書いていきます。

 

転用について

最後に抽象化した内容から「こういうことを受けてこれをこう変えてみよう」という実際のアクションにつながることを書くことが重要です。

 

「ファクト→抽象化→転用」=最強のフレームワーク

①インプットしたファクトを元に

②気づいた応用可能な粒度に「抽象化」し

③自らのアクションに転用する

この3つを行うことがメモであると前田さんはおっしゃっています。

 

抽象化と転用の例

ファクト

→カバー曲を歌うとオリジナル曲よりも立ち止まってもらえる

→立ち止まってもらった人のリクエストに応えると仲良くなれる

→そして仲良くなった後にオリジナル曲を歌うともっとお金がもらえる

 

◎抽象化

→仲良くなるには、双方向性が大事

→人は「うまい曲」ではなく「絆」にお金を払う

 

◎転用

→双方向性があり絆が生まれる仕組みをネットに作る

 

このようにメモから抽象化→アクションにつなげていきます

 

3.抽象化について

一番重要なのは抽象化するときの「問い」です。

「what」「how」「why」どれで投げかけるのか?シンプルですがとても重要です。

抽象の3種類

①「What」型

目の前の現象や考え方を抽象化しまた別の名前を付けて呼びなおすことです

②「how」型

目の前の現象にはどんな特徴があるか?ということを掘り下げて考えてみることです。

③「why」

例えばヒット映画の理由を抽出してまた別の規格に転用したい。このときは「why」と問うでしょう?

 

抽象化で価値が高いのは「どんな」「なぜ」による抽象化です。

まずはこの3ステップになれることです。

①具体的な情報を正確に受け取る

②①から「他に転用可能な」要素(気づき・背景・法則・特徴など)を中質

③転用

この思考のフローを経て考えます。

他の事業への転用の可能性の高い「どんな」「なぜ」を問うということを癖にしていくことが重要です。そこからの気づきを他に転用する高い抽象化こそがメモの本質です。

 

4.本質を考えるということ

抽象化を端的にいうと「具体的な事象を本質を考える」ことです。

例えば成功した例の本質が分かればあらゆる事に応用ができるようになります。

抽象化するときは「凡用性の高さ」を意識しましょう。「他に生かせないだろうか?」と考えながら抽象化することが思考を深めることにつながります。

気づきを何かに生かす。つまりきっちりと「着地をさせる」ことを前提に、世の中のあらゆることを抽象化してみてください。

「本質をみる」という抽象化思考さえ出来れば目指す目標を達成する能力が著しく向上するでしょう

 

 

 

 

 

 

 

(本の感想)認知症の人がさっきいったでしょと言われておこる理由 木之下徹さん

 

f:id:kazu0000:20210102193147j:plain

認知症の人がさっきいったでしょと言われておこる理由

 

自分の読んだ内容で勉強になった点を自分なりに書いていきます。

認知症」ということは皆さん一度は聞いたことがあると思います。呆けるとは

どういうことかは本質的には自分が経験しないと分かりませんがその本を読んで

認知症の方の気持ちを想像をすることが少し出来ました。

その人がどのように思っているか分かることで認知症の方に対して優しく接すること

が出来るのではないでしょうか?

「飯はまだかのう?」「おじいさんご飯はさっき食べたでしょう?」このやり取りの

意味が本を読む前と呼んだあとでは違う目線で見ることができるそんな一冊です。

 

1.認知症とは

  認知症とは「認知機能の変化に伴って暮らしの上で支障がある状態」のことです。

  つまり、症状ではないのでそのことは本人にしかわからず認知症と「症」がつい 

  ているのでなにかの症状があるのではないかと思うがそうではありません。

 

2.その病気の本人の苦しみ

  認知症になった本人の苦しみの根本にあるのは以前と異なる認知機能の変化があ

  ってそれは外からわからないということです。

 

3.認知症を予防する方法はない

  記憶は、入れる→もつ→出すという過程である。

  「記憶がしずらい」(認知症)ということと「忘れる」ということは違うという

  こと

  「記憶がしずらい」→入れることが出来ないこと

  「忘れる」→出すことができない

  つまり認知症とは言われたことが入っていないので

  「飯はまだかのう?」「おじいさんご飯はさっき食べたでしょう?」というやり

  とりが認知症でない方は「ああそうだった」となるのに対して「認知症」のひとは

  「食べてない」となるということです。

  ということは今、行われている認知症予防の脳トレといわれるトレーニングは「出

  す」ことの訓練ですので「入れる」ということへの訓練にはならないのです。

  

4.認知症予防の残酷さ

  入れることが出来なくなってきているのにも関わらずひたすら脳トレをされられて

  出来ないことを本人に認識をさせる残酷さを考えさせられました。

  脳トレを強制させる善意の残酷さを知るべきだと感じました。

 

5.認知症というレッテル

  認知症という病名がついた途端に怒鳴っているだけで施設のスタッフであれば「暴

  言あり」と書くでしょう。

  では健常者の方が怒鳴ったら暴言ありということではなく「なぜ怒っているのかを

  聞く、または考える」のではないでしょうか?

  同じ人間として考えることが無意識にできなくなっているのではないでしょうか?

 

6.認知症の薬について 

  認知症の薬は症状の進行をゆっくりにするだけで直すものではない。一方で副作用

  も多く「飲まない」という選択肢もありうる。